税理士と会計士の違い。税理士は法律家。会計士は医師。

税理士と会計士の違いは何か。ネットで検索してみると、いろいろなサイトで紹介されていました。

今さら聞けない公認会計士と税理士の違いとは?

公認会計士と税理士の違い

税理士と公認会計士の違い

税理士と会計士の違いを簡単に説明するとこうなる

税理士と公認会計士の違いとは?資格の取り方から業務の違いまで

ざっとググっただけでもいろいろ記事が出てきました。

仕事内容の違いや試験制度については、上の記事で紹介されているので、ここでは私が実際に両方に登録して実務を経験してみた両者の違いを私見で整理します。

【試験】税理士試験は「暗記」、会計士試験は「作文」

税理士の試験科目は会計科目と税法科目があり、計算問題以外は条文を暗記しておくことが求められます。

税法上、どのような処理方法が考えられるかを問われるので、ある程度条文や規定を暗記していないと解答は難しいでしょう。

暗記していなくても、その場で文章を構築すれば解答できないこともないですが、税理士試験は問題量が多いため、解答スピードアップのためにも、重要な規定はある程度の暗記が必要です。

一方で、会計士試験は、あまり暗記は求められません。

会計のルールが書かれた基準集は試験当日に全員に配布されるため、条文そのものを覚える必要はありません。

それよりも、「なぜ条文にそのような規定があるのか」の理由・趣旨が問われます。

AかBかの2通りの選択肢があり、今の日本のルールではAが採用されている場合、仮にBという結論を解答しても、その理由がある程度合理的であれば、満点ではなくても部分点はつきます。

会計士試験の場合は、知識そのものを覚えているかよりも、筋の通った解答ができているかが問われます。

そういう意味で、会計士試験は作文をすることが求められます。

【仕事内容】税理士は「法律家」、会計士は「医者」

それぞれの仕事の内容について、一言で言うと税理士は「法律家」、会計士は「医者」に近いと言えます。

税理士は文字通り税の専門家であり、納税者がルールどおり申告し、納税することを支援するのが仕事です。

日本は租税法律主義なので、法律の根拠をもって税金の徴収がなされます。

そのような税務の業務を専門に行う税理士は弁護士や司法書士と同じ法律の専門家で、「税に特化した法律家」といえるでしょう。
(なので、弁護士は試験をパスしなくても税理士になれます。)

一方、会計士は、決算書や帳簿を見て会社の「エラー」を発見する医者のような仕事が専門です。

毎年作られる決算書を見て、それが例年と比べて異常な数値になっていないか、あるいは通常考えられる数値から外れるような金額になっていないかをチェックし、おかしい部分があればそこを重点的に検査します。

医者が健康診断の結果を見て、健康なのか精密検査が必要なのかを判断することに似ています。

【仕事の相手】税理士は「中小企業」、会計士は「上場企業」がお客さんになる

税理士のクライアントは、大手の税理士法人などを除き、基本的には中小企業や個人事業主となります。

一方で会計士は、基本的に監査の仕事がメインなので、上場企業が主なクライアントになります。

上場企業の数は、国内の会社数の1%にも満たないので、会計士は極めて少ない領域で活動していることになります。

税理士と会計士は似て非なるもの

ここまで税理士と会計士の違いを整理していきました。

同じ会計という分野を専門領域とする資格ではありますが、両者は似て非なるもので、資格を取るために求められるスキルや、仕事の性質はかなり違いがあります。

これから資格をとることを目指している人は、自分がどちらに向いているのかをまず考えて、勉強をした方がよいかと思います。


【編集後記】

2/11(月)はお客さんの会社で作業。世間は祝日でしたが仕事でした。

祝日に仕事がある方が、朝の通勤ラッシュの時間帯でも電車が空いているのでむしろ楽だったりします。